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性的倒錯とは

人間誰しも、性的な部分に限らず「S」の部分と「M」の部分というもののどちらかを持ち合わせているものです。
そこで、行き過ぎた「S」や行き過ぎた「M」ということで、自分は病気ではないのかと悩んでいる人も実際には存在してきます。
一言でいいますと、そんな状態ぐらいでは決して病気とはいえません。
ですが、そこから「性的倒錯」というところまでいってしまえば少しは病気を疑ったほうがいいかもしれないのです。

そもそも、「性的倒錯」という言葉も始めて聞いたという人もいることでしょう。
この「性的倒錯」とは、人間の性に関する行動において、精神医学における病理的な精神疾患と診断される症状のことをいいます。
なお、2013年に出版された「DSM-5」の日本語版では「パラフィリア障害群」という用語を採用しています。
広義には、常識的な性道徳や社会通念から逸脱した性的嗜好を指すのですが、ただ性道徳や社会通念は抽象的な概念であることから、その基準や境界線は時代や文化、個人の価値観によって多様な解釈や定義が存在しているのです。

また、それらの多様な解釈や定義が偏見や差別の原因となる場合があります。
「性的倒錯」というのは、精神医学において「パラフィリア障害群」としてまとめられている精神障害の一分類であり、その診断にはそのような行動によって著しい苦痛や日常生活への障害、そして同時にその社会的に容認され難い行動を制御できないという診断基準を満たしていることが必要であるのです。
しかし、どこからが異常であるかという基準や境界線は厳密ではなく、文化や時代によっても変化するため、その症例が必ずしも精神疾患に該当するということにはならないのです。
また、あらゆる精神的または心理的な病理と同様に、古くから存在が確認されている症例もあれば、プライベート性が高く第三者に認識されにくい症例、そして時代や文化の変化と共に新しく誕生する症例などもあります。
要するに、いずれも医療機関の専門家による具体的な診察や長期的な観察などが重要だということになるのです。

次に、精神疾患としての「性的倒錯」の概念は、精神医学または臨床精神医学などにおいて、精神障害の一分類である「パラフィリア障害群」として認識されてきます。
そして、精神医学的に正常な性的嗜好やフェティシズムの定義や分類と重複したり混同する場合が多いとされ、たとえば「SMプレイ」などの性風俗の用語としても用いられることが多いのです。